厚生労働省から、賃金引き上げに向けた生産性向上の事例集が2種類公表されました。
(1)は、経営強化法に基づく経営力向上計画の認定を受けた、飲食業、宿泊業などの生活衛生関係の業種の事例で、(2)は、業務改善助成金の活用事例をまとめたものです。
生産性向上のためには、資源の投入量(労働生産性においては労働力の投入量)を削減するか、付加価値(営業利益に一定の費目を加算した額)の増加させるかの何れかが必要です。
労働力の投入量の削減については、効率や能率の向上に伴って労働時間を短縮する方向での取り組みが行われることになりますが、余剰人員が生じている組織ではなかなか効果が得られにくいでしょう。その点を考えると、付加価値の増加に資する取組は、より多くの組織にとって有用な情報であると考えます。まずは付加価値の増加(=売上または利益の増加)に取り組んでいる事例を優先して目を通せば良いのではないかと考えます。
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